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陰陽師の法

陰陽師の法と仙術は大変よくにています。その代表的なものが「兎歩」と「九字」です。鏡を使う法術も大変似通っています。鏡に自分の顔を映し、自分の顔を熟視し、イメージで魂の穢れ、汚れを抜き取っていきます。自分の顔からすべての邪気が抜けたというイメージができると、心は清浄なもになります。自分の顔から穢れが消失していくイメージを行うのです。これができるようになると、自分の顔を熟視しながら、或いは、イメージを行いながら、神々の御神名を唱えるのです。神代7代の神々の御神名です。御神名とともに、神々の姿をイメージするのです。イメージの自分の顔の隣には、神の姿があるというイメージです。神々と相対しているイメージです。これを長く続けていると、聴こえない者が聴こえ、見えないものが見えてくるようになります。人の心が見抜けるようになります。過去を読む能力がついてきます。兎歩は、古流神道の奥儀ですが、原典は、仙術にあります。兎歩は、口伝で伝えるものですので、そのうち門下生には伝授します。呪法をなす者は、う歩を知らねばならないとされています。あらゆる呪法の基礎です。仙術の基礎基本は、う歩と九字の法ですが、陰陽師の法の基礎基本でもあります。兎歩で踏みしめたところには結界が構築されます。兎歩とともに唱えるのが九字の法です。西遊記の中の孫悟空が行う踏斗は、兎歩のことである。平安時代の藤原佐世の書に陰陽師の兎歩が紹介されています。1300年前の本です。天皇や貴人の邪気を祓い、悪鬼を避け、安泰を祈る陰陽師の呪法の中に取り入れられているのが、兎歩です。土地や部屋を清めるときにも兎歩を行います。兎歩を行い、九字を切り、退魔法、神命水の祓いによって祓い清めます。相撲の四股や歌舞伎の六法は、兎歩の発展形であり、名残です。




by toukokira-kira | 2021-12-20 12:45