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他山の石

私が通っていた大成小学校の校門の横には立派な二宮尊徳の石像があり、体育館の正面の大額には「攻玉他山」の四文字が刻まれていました。
もう60年も前の昔になります。
攻玉他山とは、他山の石を以て玉を磨くべし、という意味の言葉です。
いわゆる他山の石です。
他山の石とは、人の過ちを見て、わが身を正せということです。
他人の誤りや不幸を、対岸の火事として観るか、他山の石として観るか、によって本質は相当違います。
私達の小学校時代には、体育館のステージ中央の額に、古いひなびた木製の額に、攻玉他山と大書されたものが掲げられていました。
当時は意味不明でしたが、ありがたい意味の言葉なんだろうなと思っていました。
小学校の正門には、二宮尊徳さんの石像が立っており、芝刈りした木の小枝を背中一杯に背負って、歩きながら本を読むた二宮金次郎少年の石像をいつも見て育ちました。
先生や母親から、二宮金次郎は、親を助けるために、働きながら学問をした少年で、昼間は暗くなるまで働き、勉強は夜、人目を忍んで、月の光を頼りに本を読んだと教えられました。
蝋燭の火の明かりなどは貧乏な金次郎にはもってのほかでした。
私も夜、二宮尊徳の真似をして、月の光を頼りに本を読んでみましたが、目が悪くなるだけで、読めるものではありません。
そういう記憶が残っています。
もう半世紀以上も前のことです。
私達の眼前には、無限の教訓が広がっています。
無限の教訓を他山の石とするのか、見過ごして傍観するのかによって、人生は大きく変わってくると思います。
人生において「他山の石」とは誠に意味の深い言葉だと思います。

by toukokira-kira | 2019-09-28 23:24