人気ブログランキング |

武士道の心

以前、武士道とは我慢すること、耐え忍ぶことだと云いました。
大義のためには、堪えて、堪えて、どこまでも耐え忍びます。
我慢にも限界がありますが、とにかく我慢して耐え忍ぶのが武士です。
仏教中興の祖であり、釈迦の生まれ変わりといわれた竜樹菩薩は、「色即是空、空即是色」という空の思想の生みの親ですが、この空の思想の結晶が「自利利他」です。
「自利利他」とは、一言でいうと、我慢すること、耐え忍ぶということがベースになっています。
ですから、仏教とは、我慢、忍耐の教えです。
それほどに、人間の人生にとって、我慢、忍耐は大事だということです。
昨今の現代人は、とてもせっかちで待つということを知りません。
すぐに思うような結果がでないと気がすまないのです。
本当にやりたいこと、目指したいことがあれば、待つこと、我慢することが大切です。
待つことによって、物事が熟成していきます。
我慢して待つことが、物事を成就させる王道だということです。
前途洋々たる皆さんには、是非ともこの点を理解して欲しいと思います。
すぐに結果をという人が多いようですが、我慢して待つということが大切です。
物事を成就させるには、その人に与えられている「天の時、人の和、地の利」の3つが揃わないと難しいのです。
時が来るまで、じーっと我慢して待つといことが大事だといことです。
それは仏教の教えであると同時に、武士道精神というものです。
そして、勇気を鍛えることは、我慢する心を育てることです。
勇気のない者には、我慢する心は育ちません。
忍耐、我慢の心なくして真の勇気は生まれないものなのです。
忍耐や我慢の心のない勇気は、本当の勇気ではなく、蛮勇でしかありません。
勇気というものは、雲助,三下奴やごろつきなどの血気に走るような蛮勇とは大違いです。
武士道における礼儀の教えとは、自分の悲しみ、苦しみで、他者の喜びや平穏な心を乱さないことを教えたものです。
人に不快な思いを抱かせないというのが武士道精神の真髄です。
これら勇気と礼儀が一緒になって、武士道精神が育まれ、それが今日の日本の心を生み出しています。
感情を表にださない国民性は、このようにしてできたものです。
人に迷惑をかけてはならないということは、親なら誰でも子に云って聞かせる代表的な言葉です。
日本人は顔にださないけれど、細やかな情緒をもっています。
日本では、立派な人間、偉大な人間は、感情を表に出さない人のことです。
感情を顔にだすのは男らしくないとして敬遠されました。
父親が人前で子供を抱くのは威厳を損なうことと思われていました。
欧米では当たり前の家族、夫婦の抱擁、キスも、人前ではタブーです。
感情を表に出さず、沈着冷静さだけが求められます。
こうした日本人の器質は、武士道精神に依拠しています。
デモクリトスが最高の善とよんだ魂の平安の状態を達成するために、自我を抑え、心の平静を保つのであるが、日本人は皆、このようにいつも我慢し、平静を保ち、最高の善を日常的に実践してきました。
西欧人にとっては日本人のメンタリテイは驚きなのです。
感情をコントロールすることを克己心といいますが、克己心は日本人特有のものです。
感情を表にださない武士道精神とは、耐え忍ぶ美学の結晶です。
苦難に負けず、試練に挫けず、どんな逆境にあっても諦めないのが武士道精神です。
その大いなる忍耐と寛容の精神が私たちの心にも息づいています。




トラックバックURL : https://toukokirak.exblog.jp/tb/29461217
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by toukokira-kira | 2019-06-08 20:11 | Trackback | Comments(0)