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菩薩界と如来界

日本の仏教では菩薩様とか、如来様とか言って、仏様は超越的な偉い存在として描かれています。
しかし、仏陀の仏教では、菩薩はバーリー語で「修行者」、如来は「求道者」といって両者共に迷いの世界に苦しむ人間たちのことを言っています。
日本では知らぬ間に超越的な人間をこえた世界の存在として崇められています。
菩薩も如来も、本来は迷い苦しむ人間世界の存在であるということを忘れてはなりません。
とくに、菩薩界は争いの絶えない迷いの世界です。
光と闇の闘いがあって、本能と理性の闘いがあって、獣心と神心とのせめぎあいの世界が私たちの人間世界です。
この人間世界を菩薩界と言いますが、菩薩界では、どんなに立派な考え方をもっていても、それを邪魔するような働きが作用する世界です。
本能的な獣の心が優先する世界です。
心の特性がそうなっているのです。
地球の波動全体がまだまだ獣心優先の波動で満たされているので、そういう方向に心は流されていきます。これも波動の法則です。
この菩薩界の世界の中で、闇の作用を受けつけずに、真っ直ぐに光の道を歩めるものもわずかながらいます。
そういう人は修行のすすんだ相当な人間です。
如来界に近い人物だということです。
菩薩界から上の如来界へ心界上昇するには、幾たびもの輪廻転生を必要とします。
人間が自然の理を悟って、如来界へ行くには、幾百年、幾千年の歳月を要します。
病苦と貧苦と争苦に翻弄される菩薩界が大多数の人間世界ですから、救い主が必要となります。
人間は、心に安心感を得るために神仏というものをつくりだしました。
拝む対象を生み出したのです。それが宗教です。
それに許しを請うことにより、心に安心感を得ることができるようになりました。苦しみの形に応じてさまざまな神仏が生み出されました。
さまざまに生み出した神仏を拝むことによって、心は安定し、安らかになるのです。
しかし、真実は一つです。神は宇宙神だだお一人だということです。
人間が必要に応じて創造した偽りの神仏も多いのです。
ですから、神仏を拝み、願うことよりも、自立した自己の実現に向けて努力することがよほど大切だと思います。






by toukokira-kira | 2019-03-14 10:22