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痛みとは 2

末梢の筋肉からの痛みの情報は、神経伝達回路を経由して、脊髄後角の灰白質に入り、そこから脳に伝えられます。
脳に痛みの情報が伝えられると、痛みを制御する仕組みが動きだします。
鎮痛作用のあるホルモンが分泌され、痛みが抑えられる仕組みになっています。
ストレスなどでこれが働かないと、膝が痛むのです。腰が痛むのです。
ほんの少しの痛みでも、痛みを抑制するシステムが働かないと、我慢ができず、痛い、痛いとなるのです。
自律神経に異常が生じている人です。
ストレスが原因です。
ストレスが強いと、痛みは何倍にも増幅します。
ここが痛い、痛いと、何年も、何十年も慢性的に痛みを感じ続けてきた人は、神経回路に異常が生じて、痛みが消えません。
治らないのではなく、機能的に治っても、痛みが取れないのです。
どういうことかというと、神経回路に痛みの記憶が残留して、条件反射的に痛むのです。
そこを意識するだけで、痛みが習慣化して痛むのです。
痛みは、早くに取らないと、習慣化して、取れなくなります。
痛みを慢性化させないように、気をつけましょう。
痛みを慢性化させると、痛みの記憶回路ができて、痛みの悪循環となるということです。
痛みの記憶回路とは、こういうものです。
足を片足失った人が、何年も前になるのですが、足がないにも関わらず、膝が痛い、足首が痛くて苦しいと、うめきもがき訴えます。
モルヒネを打っても、痛み止めを飲んでも、何も効かない悶絶の痛みです。
もはやすでに足がないのに痛むのです。
神経回路に痛みの記憶が残留して、条件反射的に痛むのです。
痛みが習慣化して痛むのです。
痛みは、早くに取らないと習慣化して、取れなくなるのですよ。
記憶回路が深く刻印されて、治っているのに関わらず、習慣化して痛むのです。
痛みは放置せず、慢性化させる前に処置することが大切です。

痛みは、大きく分類すると、筋肉の使いすぎから来るもの、内臓異常からくるもの、精神的ストレスからくるものに大別できます。
筋肉疲労のものは一晩ぐっすりと眠ると、直ぐに治りますが、ストレス性のものはなかなか治りません。
例えば、膝は、膝裏を丹念に、丹念に、時計回りで揉み解してやると、膝の皿の痛みが消えます。
繰り返し、繰り返し、膝裏を右回転で揉み解してあげると、1週間位で、膝の痛みがなくなります。
膝が痛い人は、膝裏が痛むのです。
膝の裏を丹念に調整してあげることです。
しかしです。長い間、膝の痛みで苦しんでこられた方は、治してあげても、痛みの記憶回路が作動しますので、条件反射的に痛みます。
そこに意識を向けただけで、反射的に痛みます。
慢性化している人の痛みの治療は難しいかもしれません。

痛みや痺れは、何かがエネルギーとなって神経回路に痛みを伝達しています。
それが脳に伝わり、痛みを脳が認識するから痛みます。
痛みが起こるエネルギーとは、それは情動です。
心の作用です。
感情を抑圧したときの、防衛反応として痛みが生じます。
マイナスの負の感情を無意識に封印し、心の中に閉じ込めて抑圧するのが人間の心の構造です。
しかし、いつまでも、抑圧し続けることは出来ません。
無意識に負の感情を溜め込んでいた場所が、満杯状態になって、溢れ返るからです。
マイナスの思い、心は、封印しておかないと、大変です。
封印しておかないと、恐ろしいことになります。
でも、満杯になって、封印できなくなると、身体に痛みをつくって、解決しようとします。
肉体に痛みが生じると、心の痛みが停止するからです。
心の痛みは、肉体の痛みの比ではありません。
ですから、心の痛みの代償行為として、肉体が痛みで病んできます。
心が停止すると、死に直結します。
人間の心身はそのようにできています。
痛みとは、ある意味で、生命体を守る働きです。
肉体に痛みをつくって、心の痛みを停止させる。
心の痛みを停止させないと、人間は、心の痛みで生存できなくなるのです。
心の痛みよりも、肉体の痛みのほうがはるかに軽いのです。
心の痛みは、人間を病気にし、その生存まで脅かすのです。
だから心の代償作用として、肉体が痛むのです。
心の痛みが強ければ強いほど、肉体の痛みも強烈なものになります。
患者の意識を肉体の痛みにもっていくことで、心の痛みを停止させるのです。
ですから、ぎっくり腰のような相当な痛みが現われます。
従って治療というものは、身体の治療と、心の治療の両面が必要になります。
心の痛みとは、怒りや憎しみ、恨み、復讐の心をもっているということです。
筋骨格系の痛みや痺れの主原因は、ハードのトラブルであると同時に、ソフトのトラブルだということです。
自律神経、心の作用、痛みの習慣化、痛みの条件反射、痛みの記憶回路残留の問題、注意の過敏過剰など、多くは心の問題です。
ソフトの異常です。
そして、痛みは個人差の大きなものです。
病院で教えられる、神経が押さえられるから痛い、軟骨が潰れているから痛い、滑りや分離があるから痛い、半月板や椎間板が潰れているから痛い、骨盤がずれているから痛い、仙骨が歪んでいるから痛い、姿勢が悪いから痛い、筋力がないから痛い、これらはすべて迷信です。
断言します。それらのことは、痛みとは何の関係もありません。
心の動き、心の作用が筋肉を緊張させ、硬直させ、痛むのです。
交感神経の緊張が筋肉を緊張させ、痛むのです。
精神的なストレスが持続的に筋肉を緊張させ、慢性的な筋肉の硬直化誘発し、痛むのです。
すべては筋肉が原因ということです。骨は関係がありません。
とくに交感神経の緊張は、それが外力エネルギーとなって、神経センサーに痛みの電気信号を送るから、痛むのです。
交感神経の緊張興奮によるアドレナリンはストレスホルモンなのですよ。
ストレスがかかると、痛みを抑制するシステムが遮断され、痛みを増幅するシステムが働いてしまうからです。

痛みの生理学として,痛みが慢性化するのは、脳や脊髄後角で痛みの情報が習慣的に記憶されるからです。
末梢の筋肉から発痛物質が放出されると、それが神経回路に流れて、脳に伝わります。それで痛いと感じるわけです。
通常ですと、脳から痛みを抑制するホルモンが分泌されて、痛みが解消されるのです。
しかし、強烈なストレスがあると、痛みを抑制するシステムが作動しません。
ほんの少しの痛みでも、神経回路に感知されてしまい、しかも、増幅して脳に伝わります。
痛みの元となる発痛物質は、知覚神経を興奮させます。
交感神経を興奮させて、血管をれん縮させ、筋肉を緊張させます。
末梢の筋肉で循環障害が起きます。
酸素が欠乏し、老廃物だけが蓄積します。
発痛物質が再生産され、痛みの悪循環が生じます。
筋肉はこの悪循環によって、傷つき、破壊されていきます。
痛みと、個人の生き方、人生観、個性とは相関関係にあります。
苦悩、困惑、怒りがあると、痛みが増幅し、慢性化します。
不安と恐れ、怒り、抑うつなどがあると、痛みを増幅し続けるのです。
その人の生き方、考え方に、痛みは左右されます。
マイナス思考か、プラス思考か、によって痛みは左右されます。
痛みはまさにその人の人生哲学と大きく関わります。
情けなさ、孤立感、自責の念、無力感、自我の喪失によって、慢性的な痛みが深まっていきます。その意味で、痛みはストレス反応といえます。
そして、痛みの根源は、怒りにあると言っても過言ではありません。


by toukokira-kira | 2018-12-15 11:46