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「忍耐」の本当の意味

ブッシュ大統領は、人間を敵と味方に分けて対処する政治家でした。
「俺の意に反する人間はすべて敵だ」というのがブッシュ大統領の口癖であり、大方の欧米人が賛同する考え方です。
自分に賛成し、賛同する人間は味方であり、反対する人は敵であると云いました。
これは、神を信じる者は救われるが、神を信じない者は救われない、という二律背反的な思考構造からきています。

敵となれば、人類の祖先であるネアンデルタール人のDNAが作動します。
味方は人間とみなすが、敵となれば人間と看做さない残忍なDNAが働きます。

ネアンデルタール人は狩猟民族でしたが、草原で他部族と遭遇すると、壮絶な殺戮合戦となります。
同じ人間であっても、敵となれば、皆殺し、根絶やしになるまで殺戮が続き、躊躇なく、容赦なく、平然と殺害します。
環境によっては、私達にこの残忍な弱肉強食のDNAが作動するのです。

欧米人は、いつもカンカンに怒っています。
自分の意に反することに対しては、怒りの感情を爆発させます。
スポーツの応援合戦で殴り合いの喧嘩は、日常茶飯事です。
昨今は、「怒り」が現代人の主要なテーマのようです。
そういう本が一番売れているそうです。

怒りに対しては、「忍耐」がキーワードです。
忍耐と寛容の精神が大切ということです。
仏陀は、仏教の教えの中で、忍耐の必要性を一番に説かれました。
仏陀の教えは、ある意味では「忍耐」の教えといっても過言ではありません。
仏陀であるお釈迦様が説かれた「忍耐」とは、いかなるものでしょうか。
仏陀の「忍耐」とは、耐え忍ぶことでも、がまんすることでもありません。
我慢は限界を越えると、爆発して、激怒の心に変わる闇の心です。

忍耐の本当の意味は、落ち着いて、穏やかに、寛容な気持ちでいなさい、というものです。
仏陀であるお釈迦様がそう言っているのですよ。
忍耐=寛容な精神んことであり、穏やかで沈着冷静な精神のことです。
怒りの心を理性でコントロールできる状態が「忍耐」です。
人間にとって、やはり忍耐と寛容が一番肝要ということです。
「忍耐」という言葉の本当の意味は、我慢して、耐え忍ぶという意味ではありません。お間違いなきように。


by toukokira-kira | 2018-01-31 11:43