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武士道精神と勇気

何事も耐え忍び、我慢をして努力し続ける人が一番強い人です。
本当の勇気は愛の中にあると以前言いましたが、さらに言うと、勇気とは行動を起こすことではなく、耐え忍ぶことである。
本当の勇気とは、忍耐とともにあるということです。
愛と勇気と忍耐とは同義語ということです。
四端の心の実践は、仁義礼智信の五倫と、勇気・謙譲の実践です。
これまでにも義と勇について、綴ってきました。
勇についてもう少し綴ります。
武家の母は気丈です。
父は万丈の気骨と気迫で武士道精神を体現します。
武家に生まれた子は、幼少より武士道精神を叩き込まれます。
母親は、幼子が何かの痛みで泣くと、侍の子が、この程度のことで泣くとは何という臆病者でしょう。
戦いで腕を切り落とされたらどうするのですか。
切腹を命じられたらどうするのですか。と𠮟ったという。
このような忍耐の教え、厳しい躾を受けて、胆力を鍛えられたのです。
真の勇気には、忍耐の精神が必須だからです。
忍耐も我慢もできない人というのは大した人ではありません。
真の勇者というのは、耐え忍ぶことを知っている人のことを言います。
ですから、武士道精神とは耐え忍ぶ心のことを言います。
そして、勇気には、沈着冷静さが必要です。
本当に勇気のある人は、常に落ち着いていて、決して驚かず、心を乱さない。
怖気ずこわがらずです。
武士道が讃える偉大な人物とは、死に直面して、うろたえず、差し迫った危険の中、詩を作り、歌の一説を口ずさむような人である。
死を目前にしても、字にも声にも何の乱れもない態度こそ、武士道精神として尊敬されました。
沈着冷静さこそは、勇気の象徴です。
勇気のある人は、もの静かな人なのです。
侍は、たとえ戦いの相手でも、優れた人物には敬意を払いました。
なぜなら、勇気と名誉を重んじる侍は、平和な時なら友人とする人を、戦場の敵として戦わなければならなかったからです。
勇気は気高い心であり、決して蛮勇というものではありません。
by toukokira-kira | 2017-01-27 10:07