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難民と経済格差

世界にはシリア難民のような難民生活を送る人々が6500万人も存在するそうです。
そのうちの半数以上が子供たちということです。
命の危険を感じて、国を脱出して、難民となるのですが、その多くはシリアを逃れて、アドリア海を渡ってヨーロッパに向かいます。
難民ブローカーに何十万円も支払ってボロボロの難民船に乗せてもらい、定員の何十倍もの人を乗せて向かうのですが、沈没して命を落とす人も少なくありません。
アドリア海では年間で4000人の難民が沈没船の犠牲になっています。
世界には、貧困と内戦と、感染症に苦しむ9億人の人々がおり、飢餓に直面して餓死する人々も毎年1億人以上存在しています。
私達のような豊かな恵まれた国に住む人々は推定16億人です。
発展途上国と呼ばれるいわゆる後進国の人口は全世界で59億人です。
そうした中で、世界では、緊急の課題として、経済格差の問題と、難民受け入れの問題が大きくクローズアップされています。
日本で受け入れている認定難民数は2万人ということです。
毎年、100万人の難民を受け入れているヨーロッパからみると、少ないようです。
難民キャンプの幼い子供たちを見るたびに、75億人の地球上の人類がみな幸せ暮らせるようになる日が一日でも早く訪れることを念願するばかりです。
地球上の食料や資源、エネルギーは、豊かに暮らすには人口30億人分しかないと云われています。
20年後には、地球上の人口は100億人に達すると推計されています。
そうなると、地球が3つ、4つないと食料も資源も、エネルギーも間に合いません。
200ある国と地域の生活レベルの向上要求の高まりとともに、食料、エネルギーの分捕り合戦がさらに激しくなることでしょう。
現在、世界中の3分の一の食料が食べ残しとして捨てられています。
年間にすると、世界では13億トンの食糧が捨てられています。
日本国内でも700万トンの食糧が食べ残しなどでムダに捨てられています。
700万トンの食糧があれば、1億人の飢餓難民を救えるのです。
これからの時代は、世界の経済、生活文化のシステムも大きく変更を迫られることでしょう。
70年~80年単位で大きく変貌してきた世界システムが、今、また大きく変わろうとしています。
餓死寸前の貧困の中に苦しんでいる人々が10億人も存在する一方で、わずか数人の大富豪、超富裕層の資産が、地球の人口の半分の36億人の総資産よりも大きいという現実があります。
貧富の格差が想像を超えて極まっています。
パナマ文書によると、税金逃れのタックスヘイブンによる所得隠しの総額は900兆円を超えるそうです。
世界の長者番付ベスト10の人々の総資産は何と50兆円を裕に超えるそうです。
その中には、数百億円もする宮殿のような豪邸を建てる大富豪もいます。
世界を見渡すと、このような極端な貧富の経済格差が存在しています。
生れ落ちてから生きるのもままならないような劣悪悲惨な飢餓難民の子の運命は、風前の灯です。一方では、この世をこれでもかと謳歌する超富裕層が存在します。
環境と才能と努力の差とばかりは言えない歴然とした差があります。
これは弱肉強食型社会の究極の姿といえるでしょう。
そんな状況の中で、トランプに象徴されるように世界は、自由競争の原理から内向きの保護主義へと向かっているような気がします。
自分さえよければという自国主義がトランプ政権の根幹思想です。
ヨーロッパでも、世界でも、こうした自国主義の動きが目立つようになってきました。
資源のない日本は、自由競争の原理を謳歌して今日の発展の礎を築いてきましたが、これからの保護主義傾向の時代の中でどうなるのでしょうか。


by toukokira-kira | 2017-01-25 14:44